タクシーーーー!!
やられた・・・・
後からやって来てちゃっかり俺より先にタクシー止めやがった。
が、そいつらはタクシーに乗らず空車のまま走ってくるタクシー。
きっと目的地が渋滞していて乗車拒否したのだろう。
しかし乗車拒否と言う事実は違っていた。
勿論、俺はすかさずそのタクシーを止める。
エミレーツタワーズホテル行ってくれる?
「知らない・・・」
トレードセンターは?
「知らない・・・」
ええっ。
じ、じゃドゥシットホテルは?
「知らない・・・」
このタクシー乗らなかったら次ぎどのくらい待つか容易に想像出来る。
わかった、俺が道教えるから乗せて!!
クーラーの効いた車内で道を教えつつ俺は聞いた
あのさ、この国来てどのくらいなのさ?
「ビフォー トゥーデイズ」
奴はきっぱりと言い放った。
今日が3日目かよ・・・
俺は開いた口が塞がらなかった。
信じられん・・・・こいつこの先運転手として生きていけるのか?
そんな奴でもやはり金への異常な執着心は持っていた。
混雑しているラウンドアバウトもびびりながら突き進み
クラクションを鳴らされながらの車線変更もおびえながら行い
嫌〜な汗を掻きつつやっと目的地到着。
支払いをする俺、おつりはDhs1.00。
「細かい小銭がなくておつりないけどいい?」
何をーーー。
何で道まで説明してお前の危ない運転に付き合ってここまで来たんだ。
財布の中からありったけの小銭を渡し、おつりがないようにしてタクシーを降りた。
頼むよ、パッキー。
それからタクシー会社!!
研修とかないのか?
この国来て3日目で客乗せて走れると思ってんのか?